巡礼の心得


巡礼の心得を説いた有名なものに以下の二つがあります。

十善戒
一、 不殺生(ふせっしょう)  殺生することなかれ
二、 不偸盗(ふちゅうとう)  盗むことなかれ
三、 不邪淫(ふじゃいん)  邪淫することなかれ
四、 不妄語(ふもうご)  偽りを言うことなかれ
五、 不綺語(ふきご)  虚飾の言葉を言うことなかれ
六、 不悪口(ふあっく) 悪口を言うことなかれ
七、 不両舌(ふりょうぜつ) 二枚舌を使うことなかれ
八、 不慳貪(ふけんどん)  貪ることなかれ
九、 不瞋恚(ふしんに)  怒ることなかれ
十、 不邪見(ふじゃけん) よこしまな考えを起こすことなかれ 

三信条
一、 摂取不捨のご誓願を信じ、同行二人の信仰に励む

弘法大師は我々を決して見捨てないと言う事を信じ、信仰する事。
同行二人は他の巡拝者も同じであるから、出会ったら互いに合掌しあうのが礼儀である。


二、 何事も修行と心得て、愚痴、妄語を慎む。

巡拝中に起こる嫌なことや困ったことなどは、自らに与えられた試練・修行と思って愚痴や妄語を慎む事。

三、 現世利益の霊験を信じ、八十八使の煩悩を消滅させる。

現世利益とは世俗的な金儲けや権利欲ではなく、この世で受ける「仏の恵み」の事。
仏の恵みがあることを信じ、札所を巡拝することで八十八の煩悩を消し去って行きなさい。


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